北米読者の方から

 ついブログばかり書いて、こちらのほうはすっかりご無沙汰状態が続きました。
 
 昨年12月の初め頃でしたが、北米在住の方からメールをいただきました。
 マロニエ君の拙いHPを見ていただいてるとのことで、ありがたいやら恥ずかしいやら、そしてネットというものの凄さをいまさらながら痛感したところです。
 
 その後は、何度かメールの往復が続きましたが、とてもピアノに興味をお持ちでお子さんもピアノを弾かれ、現在はヤマハのC7をお持ちとのことでした。
 
 さて、その内容ですが、私一人が読んで終わらせるのは惜しいようなアメリカのピアノ事情の一端が書かれていますので、ご了解を得て、以下の通り掲載させていただきます。
 
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(第1便)
 
 いつもブログを拝見しています。私は北米在住の読者です。
 
 ちょっとスタンウェイについてです。
 私は小さなウェブショップでピアノとは関連ない手作 り品を“Steinway Style”と名付けて売っていました。カワイスタイル、 Grotrian Style でも何でも良かったのです。その品は月1-5個売れた程度のホビーショップでした。ある有名ブログにこの手作り商品が紹介され たのですが、その後、スタンウェイ&サンズ社の商標部門の弁護士から「スタンウェイの名前を使うな」「我が社の品質と由緒ある名を利用した」「今後使わないと記した文書を送致せよ」という旨の警告書が届きました。
 スタンウェイ社は、私のこの商品を紹介してくれたブログやウェブサイトからもその商品写真を削除させました。所詮ホビーだったので、一挙に手作りの意欲も失せました。。怖かったです。
 
 私は大昔にスタンウェイブルバードの治安の悪いスタンウェイ工場付近に住んでいたことがあり、名前に馴染みがありました。子供がピアノを習いだしてからスタンウェイ信仰(スタンウェイが一番)をもちました。この件では安易に名前を使ったのでおろかで浅はかでした。
 そしてそれ以上にこの社の威圧的な実態に驚きました。担当者からのメールはなく、いきなり弁護士による警告書送付。アメリカ人でさえ驚いていたことです。
 
 Steinway & Sons社は昔からトレードマーク、ブランド作りに厳格に巨額を投入しているようです。
 私のようなスタンウェイ信者の方に、知っていただきたいのは、それらがピアノ価格に含まれているということです。
 
 さて、私の子供が通うスタジオの一室に、Maison & Hamlin と Haessler というピアノがあります。両方とも、とくに小型のHaesslerは美しく繊細な響きは、スタンウェイMのパフォーマンスをはるかに上回っています。
 おそらくコンサート用のピアノなら、スタンウェイDは絶品の一つでしょう。家庭用やスタジオ用で、他と比べるとスタンウェイはオーバープライスだと思います。
 私の9歳の子供が、発表会でヴィラロボスのオポリシネーロをスタンウェイDで弾きましたが、「アクションが遅くてさ、良くないピアノ~」と文句をたれていました。うちは中古ヤマハC7です。自宅練習用で、今となれば、同じくらいの値段の中古スタンウェイMを買わなくて正解でした。
 また5’3”(M?)のベビーのスタンウェイはハンブルク製でもキンキンでのっぺりしてまったく良くありませんでした。この所有者は日本人でしたが、オーバープライスでも買いたい人はいるのですね。
 
 あるピアノセールスマンの方から言われたことです。
 ピアノは新品を買った方がいいと。最新技術を選んだ方がいいそうです。そして修理がいらないのはいいことだと。たしかに実際に体験したのは、うちのあたりではヤマハの代理店がまずいピアノテクニシャンを紹介したことにより、なんだか元の音も損なわれてしまいました。あり得ないことがあったのです。もしかしたら、スタンウェイの代理店なら、あのような素人くさい調律師を送らなかったかもしれません。ヤマハ社のカスタマーサビースは良かったのですが。末端ではこれもブランド名による差かも知れませんが、私は素人なのでわかりません。 
 
 そして、シゲルカワイのロゴですが、私もまったく好きではありません。ピアノにあれが付いてくるのはいやですね。あのロゴはフェラーリーかなにかのデザイナーということで採用されたのですか?その分が上乗せだとなお嫌です。SKの評判がいいだけに残念です。
 スタンウェイ&サンズのは好かれるロゴだと思います。Haesslerのロゴもいまいちですが、SKのような勘違いがありません。ロゴはある程度はすっきりシンプルであれば、長い年月にわたって無駄がないと思います。カワイにはあのSKのロゴをどうにかしてほしいです。
 いろいろな要素が織りなして,満足いくピアノが出来上がるわけですよね。私はスタンウェイ信仰がなくなりました。もっと多くの方がBluthner, Grotrian, というすばらしいメーカーにも注目してほしいと思いました。 そして、日本の企業を応援しています。
 
 読んでくださってありがとうございます。乱文スペル間違い等失礼します。
 今後とも更新を楽しみにしています。
 
 在米読者より
 
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(第2便)
 
 お返事ありがとうございます。
 マロニエ君のブログはこだわりがあって読んでいて楽しいです。エル=バシャをググってたどりつきました。
 改めて思えば、今は個人も企業もネットがあれば、世界がマーケットなので、スタインウェイは個人であろうが見つけ次第徹底駆除しているのでしょうか。Steinwegの名称も使用許可させなかったらしいとのことで、半端ではないですね。
 こちらは公立小中学校に音楽の授業がない代わりに、大学、コミカレで専門と教養課程で音楽が学べるみたいです。そして併設のホールにはスタインウェイがたいてい設置のようです。子供の発表会ではそういうスタインウェイ使用でも日本のようにありがたがる人もおらず、そしてただみたいな低料金です。日本人のスタインウェイ信仰から解けた私の違った観点をお知らせしたかったのです。
 
 さて、ご存知かもしれませんが260台のスタインウェイピアノを保有するジュリアードが、去年はじめてファツィオリを一台購入したそうです。
 マロニエ君のブログでもこのピアノについて取りあげてらっしゃいましたよね。私はYT(YouTube?)で女の子が上手に弾いているのをみるだけですが、ファツィオリの甘い音色と丸い蓋にお洒落な金ロゴが気になっていました。黒と金の光り方が気のせいか違います。。。とブランド志向とか見た目に再びつながってしまうのですが。実際に聴きたいです。
 
 ちなみにシゲルのロゴ同様に日本人の女性ピアニストに多いふりふりドレスや髪型や姿勢も好きではないです。ああいうのはハロウィーンの仮装衣装みたいです。音楽に遊び心って大切ですが違う気がします。子供のコンクールもなんだか宗教っぽくって。
 
 私はカリグラフィー、西洋習字に日々浸っているので、シゲルのロゴにはがっくりきていました。
 クラシック音楽の出版物には、それはとても美しいカリグラフィーが表紙になっています。カリグラフィーも2~300年前に一旦完成され、以後は廃れていっています。が、シゲルのロゴはありえません。
 真実はわかりませんが、あのシゲルのロゴはカワイアメリカからの案で実現したとか?カリフォルニアには入れ墨人口が多めですが、へんてこりんな英語書体でも何でも平気なひとが多いみたいです。シゲルのロゴと変な英語書体の入れ墨は発想的には一致します。
 
 さて、アメリカの著名カリグラファーは日本の漫画用ペン先と墨汁を使うのですよ。これ一つ例にとっても日本の職人仕事は素晴らしいです。でも日本人は輸入品のペン先とインクを買いたがります。(これがさほど良くない) それに日本にはいい収集家が多くて、貴重なジャズ、クラシカルのレコードとかはほとんど日本へ流れると言われています。
 スタインウェイも移民一世が手がけていた時期には良かったでしょうが、アメリカ生まれの手作業と耳では今後良くないかも、ですよ。
 
 おっしゃる通り、この田舎のカリフォルニアのピアノテクニシャンは白人で、どの人も仕事が今一つらしいです。ブログで書かれていたことはぴったり当てはまりました。うちの場合はなぜか黒鍵の位置が2つ入れ替わっていたのをテクニシャンが気づかずに全作業終了、ど素人の私が中を見て発見したんです。
 さらに音も乱れてしまって。新品がいいと漏らしたセールスマンは移民でしたので、アメリカ生まれのテクニシャンのいい加減さを知っていたのかもしれません。
 
 アメリカ人は不器用なのに極端に歯や車や家とかピカピカにする傾向があるのですよね。そしてそのほうが幸せそうにみえるんです。
 では、マロニエ君、わざわざ律儀にお返事をくださってありがとうございます。これほど奥深く一気に読んだブログは他にありません。エルバシャさんは私も見た目からでは買わないと思いましたが、お陰様でいまは毎日聴いています。
 お体に気をつけてお過ごしください。
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(第3便)
 
 昨日、ファツォリって3~40年ほどの歴史のピアノと知って驚きました。
 今年、大赤字のNYCのスタインウェイのショールーム兼ホールが売却されましたが、今時ピアノだけで成長企業なんてあるんですね。イタリア製の手作り時計を買う日本人って多いそうです。
 アメリカにもハイエンドの手作りオーディオ、ターンテーブルもじわじわ売れているそうです。共通点は遊び心のある美しいハイエンドの手作り品…こんな時代にできることはあるものですね。他にもすばらしいこてこてのファミリー経営のピアノメーカーがあるみたいですけど。
 それにしてもオーナーも改良改良!と表に出て、デザインに相当こだわってアップルみたいですね。ここが大切なんですね。ファツオリのホールで来春ユジャワンのリサイタルがあります。きっとピアニストが弾きたくてそこで弾くと想像します。しばらく前にユジャワンとMTTのコンチェルトへ行きましたが、そのときのアンコールはTea for two。
 このピアノメーカーにはぜひ注目継続してほしいです。
 では、ブログを楽しみにしています。
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(第4便)
 
 思い出したのが、「ライカのライバルは中古ライカ」。ヤマハはかなりの中古でもカスタマーサービスに応じてくれるので,ピアノは理不尽なビジネスですよね。ファツィオリ、中古が出回らない、デザインもいい、半分趣味のプライベートオーナーって、見ている側からすると夢と希望が垣間見えていい感じです。シゲルのロゴは気にすると腹が立つし、スタ社は裏でなにかする体質なので、ファツィオリのいいところに注目しているこの頃です。カワイにはシゲルのロゴをなんとか清算してほしい気持ちでいっぱいです。
 
 あと私もCarl Zeissとかアナログオーディオ好きです。マイクロフォーサーズのカメラ用に外付けマイクを買う為にネットリサーチしました。こちらでは結構そういうデジタルカメラ/ビデオ用外付けマイクは豊富に売られているのですが、日本ではあまりないですね? 日本の小さい優秀なマイクやオーディオのメーカーが多く存在するのに。カメラ本体の企業は他社マイクの互換性には関せずです。そんな環境ゆえか日本人はビデオや写真撮りにものすご~くこだわっても、同時に音質には妥協するみたいです。
 デジタルのビデオと録音性能については、企業同士が結集して盛り上げてほしいです。きくところによるとウォークマンとかオリンパスのカムコーダーの録音性能がすごく良いそうです。ところがそういった内蔵マイクが社内他製品に使われていなかったりとか、あっさり製造終了で残念です。体制がバラバラなんですよね。普通のアメリカ人は不器用でダサめなのに、映像+音、録音のソフトつくりになると突如秀でるので驚きです。
 ソフト全般が苦手な日本の会社とは対照的です。ソフトをつくってアップデートの方がローコストで儲けが続きますからね。日本、がんばってほしいです。
 
 で、ふと思ったのが、もしかしてダニイルのCDのファツィオリの音がいまいちなのは、録音機材とか取り扱う人が不慣れなゆえ、音をよく拾えなかったかも。今後、よく弾きこなせて,録音もいいならファツィオリの音ももっと面白くなるかもしれません。
 私、ベートーベン嫌いですが、これは聴いてみたいかな。。。です

 
 ダニイルは昨年アメリカで、スタインウェイを弾いた後のインタビューで「どのピアノにも個性がある」「好きなピアノはイタリアのファツィオリ、ヨーロッパと日本でよく弾く」と答えています。こう正直だと、この人は一流スタッフによるいいアルバムを作ってもらえるのかと思ったりします。
 
 こちらの、おそらく大きいホールではスタインウェイ以外を使用することがなかなか出来ないようです。理由はユニオン(ホール関係者の組合)が強くて、不慣れなことをしたがらない(賠償問題になるから)、またホールとスタインウェイ社と強いつながりがあることらしいです。 
 
 どなたかもスタンウェイについて書かれているのを見つけました。
http://ameblo.jp/sydneysensei/day-20120903.html
 
 本音を綴るブログをいつも探しています。楽しみにしています。お忙しいところわざわざお返事いただきありがとうございます。また追々気になることをお知らせしますね。
 
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 以上が、これまでにいただいたメールの主な部分です。
 
 以下はマロニエ君が書いた返信に、新たに追加した自分なりの考えをまとめたものです。
 
 昔からアメリカは訴訟社会というのは話には聞いていましたが、やはりそのようで考えさせられました。
 たしかに、企業は自社のブランドイメージを守るためにあらゆる手を尽くしているのでしょうから、そのあたりの管理(監視?)はことのほか厳しいのかもしれませんが、大々的な名前の侵害などならともかく、あくまでホビー程度の事案に対して、いきなり弁護士からの警告という手段で相手に恐怖さえ抱かせるというのは、やり方としてはもう少しソフトに段階を踏むべきだと思います。
 同じ大国でも、こういうことの野放図な中国とは対極にある国のようですね。
 
 スタインウェイのピアノの価格がオーバープライスかどうかは私にはよくわかりません。それは各人の価値観が決めることとも云えるでしょう。中古ともなれば個体によってもコンディションには大差が生じ、まさに玉石混淆だろうと思います。ただし理想的に調整されたスタインウェイはやはりピアノ界の頂点に君臨するメーカーのひとつであることは間違いないと思います。
 
 そもそもスタインウェイというピアノは弾いて楽しむというよりは、遠くまで鳴り響く音で「聴かせる」ためのピアノだと思われます。そのためか演奏者はもちろん、すぐそばで聴くと、必ずしも美しい音ではないのですが、ちょっと距離を置くとスタインウェイの美音と響き、不思議とサマになる音楽性などの点において真価が発揮されるということは何度も経験しています。
 逆に自宅で弾いて楽しむぶんには、スタインウェイでなくても遙かに美しく、より繊細で豊かな表現が楽しめるピアノはいろいろあると思います。
 そういう意味では、スタインウェイはあくまで聴かせるためのピアノであり、人に例えるなら舞台俳優だと思ったらいいと思います。
 
 また、私も再三再四書いていることですが、ピアノの素晴らしさの半分を決めるのは主治医であるテクニシャンのレベルです。これでピアノは生死を分けるほどに変わりますから、そのあたりを抜きにして一概にどのメーカーがどうというのは言えません。調整の優劣を抜きにしてただ目の前のコンディションだけでメーカーを云々することは甚だ危険であると思います。
 どんなに素晴らしいピアノでも、調整が不充分で弾きっぱなしの楽器は決して真の実力を発揮することはできませんが、だからといって二流メーカーのピアノに優秀な技術者がどんなに手を入れても、基本設計を超えた実力を引き出すことも、これもまた絶対にできません。この部分に幻想を抱いてしまった自信過剰な技術者ときどきがいて、無知な人達を洗脳しているのは失笑してしまいます。
 これは「調整の可能性」と「設計による限界」を履き違えているだけのことです。
 
 ピアノ技術の世界は、想像以上に繊細で専門的で、しかも向学心と芸術性を要する高度な仕事で、忍耐強さや誠実さ、鋭い感性が他の仕事よりも強く要求される分野です。
 私は思うのですが、この仕事はアメリカ人にはあまり向いていない仕事ではないか?ということです。
 日本人が本気で調整したスタインウェイはゾッとするほど素晴らしいものがある反面、アメリカから届いたばかりのニューヨークスタインウェイなどをみると、使い方は荒っぽく、コンディションも冗談かと思うほど酷いものがあったりしますから、これはお国柄や民族性の問題かもしれません。
 
 伝統を重んじる民族と、消費文化の体質では、ピアノに対する意識も根本のところで異なるものがあるのかもしれません。
 
>あるピアノセールスマンの方から言われたことです。 
>ピアノは新品を買った方がいいと。最新技術を選んだ 
>方がいいそうです。そして修理がいらないのはいいこ 
>とだと。
 
 これなども、ピアノに対してほとんど車と同じような捉え方をしているようで、いかにもアメリカ的な発想だと感じました。
 それに20世紀初めにほとんど改良の余地のないところまで完成されつくしたピアノに最新技術なんてものはほとんどありません。強いて云うなら同じ部品を作るにも、ひとつずつ熟練工が作るよりは、ハイテクの機械を使って作れば、より精度の高い均質なものができるという点では、一部頷けますが…。
 それよりも、ほとんど技術者の調整や腕をアテにしていない発想から出た言葉のような気がしました。
 
 日本では、とくにこだわりの強い店やお客さんは、新品のピアノでも出荷調整を数日間かけて重ねるなどして、職人の魂を吹き込むごとく絶妙の状態を作り出す事がありますし、ピアノは手をかければかけるだけ素晴らしい楽器になります。(もちろん、手のかけ方が間違っていなければの話ですが)
 
 逆に、ほとんど何の手入れもしないで、ただ弾きっぱなしの道具のように割り切るならば、そんな逆境に一番強いのは、パーツと組み付け精度に優れるヤマハとカワイで、その逆境における耐久性と品質は世界一だろうと思います。ただし、この場合の「世界一の品質」というのは、世界一の音という事とはまったく別次元の話ですが。
 
>私はスタンウェイ信仰がなくな りました。
スタインウェイ以外にも素晴らしいピアノはいろいろあるということは同感です。但し、ホールでリサイタルやコンチェルトを聴く場合に限っては、私自身いまだにスタインウェイ信仰があるのは事実で、信仰と云うよりは、現実にこういう場でほかのメーカーのピアノでは、本当の満足が得られたことはほとんどないということです。
 やはりそこが「舞台俳優」ということでしょうか。
 
 コストダウンの世の中では、同じメーカーの製品でも良質の素材を使って手間暇のかかった昔の製品が好まれ、それが新品のライバルなることは、とくに趣味性の高い世界ほど多いようで、これはスタインウェイも少し前から云われていることです。この状態に手を打つべく、スタインウェイ社は自社内にリビルドピアノ部門を作ってしまったことからもそれは伺えます。 
 
 私は残念ながらファツィオリの音やピアノとしての個性はあまり好みではないのですが、それでも後発の新興メーカーが高級ピアノの分野に勇躍進出して、一定の成功をおさめることができたということは称賛に値すると思っています。こういうメーカーの出現が、既存メーカーにも揺さぶりをかけ、襟を正させることになれば大いに結構なことだと思います。
 
 メールで紹介されていた、別の方によるスタインウェイに関する文章も読みましたが、その手の話をはじめるとキリがないほど汚ない話題が際限なくでてくるものです。日本のメーカーもここではとても書けないような事をやっているとだいぶ前から聞きますし、そういうことを考えると信頼できるメーカーなんてものはひとつもないと思います。
 それはピアノに限らず企業というものは大なり小なりそういう性質でなければ立ち往かないものだろうと思います。アフリカの弱肉強食の掟のごとく、食うか食われるかの世界なんでしょう。
 表面ではいかにも美しい立派な看板の裏で、汚泥にまみれたダーティな顔を持っているのはどこも同じだと思います。
 
 それにしても、歴史と伝説に彩られたスタインウェイ社のニューヨークのショールームが売却されたというのは衝撃的な話でした。そんな調子では、そのうちスタインウェイ社そのものも中国の企業などに買収されたりしやしないかと思うと暗澹たる気分になりますが、こればかりは凡人の想像の及ぶところではなく、成り行きに任せるしかありませんね。
 せいぜい好きな音楽を一日でも長く楽しみたいものです。
 
 また、たのしいメールをお待ちしています。
 マロニエ君

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